2006年10月16日 (月)

ありがとうございました

昨日、無事にプラド美術館展は終了いたしました。

Photo_65 大阪市立美術館の入り口には大きな扉があり、毎朝開門し、夕方には閉門します。毎日目にしてきた光景ではありますが、最終日の閉門はやはり感慨ひとしおです。

大阪会場では、308,008人の方にご来場いただきました。先に行われた東京会場と合わせ、合計で809,940人の方にご鑑賞いただいたことになります。

スペインからプラド美術館のスタッフも来日し、今日から作品のチェック、梱包を行い、返却の準備です。作品が無事に、プラド美術館の壁に戻されるまで、まだしばらく気が抜けません。

展覧会開催にご協力いただいた関係者の方々、一緒に展覧会を運営してきたスタッフの皆さん、そして何より、会場へ足を運んでくださった皆様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

2006年10月15日 (日)

スイカの行方・・ポストカードランキング

ポストカード人気ランキングの最終結果をご報告します。来場した小学生たちの感想文から好きな理由も紹介します。

1位から4位までは上半期と変化なし。

1位「貝殻の子供たち」

2位「エル・エスコリアルの無原罪の御宿り」

ムリーリョのワンツーフィニッシュです。明るく愛らしいムリーリョの世界が多くの人々を魅了しました。

3位 メレンデス「ボデゴン:プラム、イチジク、パン、小樽、水差しなど」

4位 ゴヤ「トビアスと大天使ラファエル」

5位 メングス「大公女マリア・テレサ・デ・アウストリア」(↑前回6位)

「ドレスやリボンが絵じゃないみたい。顔のほっぺのところなんかがリアルですごい」女の子たちに大人気のマリアちゃんでした。

6位 ベルヴェデーレ「花卉」(↑前回7位)

「水玉(水滴)が本当の水のようでした」よく見ていますね。

7位 メレンデス「ボデゴン:風景のなかの西瓜と林檎」 (↓前回5位)

スイカ・・・ランクダウンです。やはり「季節モノ」だったのでしょうか。「大阪猛暑説」に軍配。いや~、本当に今年の夏は暑かった。

でも小学生たちにはかなり高い支持を受けています。「スイカの絵は絵とおもわれへんぐらいすごくリアル」「どうやってかいたんだろうと気になる」

8位 アントリーネス「マグダラのマリアの被昇天」(↑前回9位)

会場内では「マグダラのマリアはどこですか?」とご指名(?)のお客様も。ダ・ヴィンチ・コードの影響でしょうねぇ。

9位は2作品がランクイン。

ルーベンス「フォルトゥーナ(運命)」(↑前回10位)

エル・グレコ「十字架を抱くキリスト」(↓前回8位)

Photo_64今日もたくさんのお客様においでいただいております。最終入場まであと1時間。お急ぎください!!

本日、最終日

ついに、最終日となりました。
本日、17時(入場は16時30分まで)で閉幕します。

今日の天王寺は快晴。さわやかな秋晴れです。
遅い梅雨明け、その後の猛暑、そして秋の訪れと季節の移ろいを感じた80日でした。

今回は、プラド美術館のコレクション展ですが、スペインを訪れても、今回の81点をまとまったかたちで見ることはおそらくできません。あちこちの所蔵家から作品をお借りする展覧会では尚更です。
そういう意味では、展覧会は一期一会
展覧会は終了しますが、ご覧いただいたたくさんの方々の記憶に残っていくことを願っています。

プラド展は、本日まで。お見逃しなく。

2006年10月11日 (水)

王女イサベル

Photo_62 この女性、どこかで見たことがありませんか?現在、東京の国立西洋美術館で開催中のベルギー王立美術館展(読売新聞社主催)に出品されている「イザベラ大公妃」です。そう、プラド展の第1室で私たちを出迎えてくれる「王女イサベル・クララ・エウヘニアとカタリナ・カミエラ」姉妹のお姉さんの成長した姿なのです。なんとなく、幼い頃の面影がありませんか?

Photo_63 フェリペ2世の娘であるイサベルは、1599年に従兄であるオーストリア・ハプスブルク家のアルブレヒトに嫁ぎます。持参金代わりに、スペイン領であったネーデルラントの統治権を与えられ、以後、夫妻がネーデルラント総督としてこの地を統治します。

ネーデルラントでは、フェリペ2世のプロテスタントに対する厳しい弾圧に対する反乱が起こり、カトリックの勢力が強い南部ネーデルラントは、スペインの支配下に残りますが、1581年、北部7州(オランダ)はネーデルラント連邦共和国として独立を宣言します。
そんな中、総督として赴いた夫妻は、1609年、隣国オランダと休戦協定を結び、つかの間の平和を取り戻します。この年、画家ルーベンスは、イサベルに見いだされ、宮廷画家となりました。1621年、アルブレヒトが亡くなると、ルーベンスは外交官として、イサベルによってマドリードへ派遣され、ベラスケスと出会います。再び戦乱がネーデルラントを襲うなか、イサベルは1633年にその生涯を閉じました。

う~ん、まさにスペイン版「おんな太閤記」
ヨーロッパでは、昔から戦略的に互いに密接な親戚関係を築いてきたので、ベルギーの美術館のコレクションの中に、このような再会があったというわけです。

国立西洋美術館での開催は、12月10日まで。
大阪には、来年4月7日~6月24日国立国際美術館(大阪・中之島)へ巡回します。お楽しみに。

2006年10月10日 (火)

謎の数字

3連休、天候にも恵まれ、たくさんの方にご来場いただきました。
ありがとうございました。
今日は最後の休館日。いよいよ残りあと5日です。

Number1_1 「この数字は何ですか?」会場でお客様によく聞かれるのが、画面に書き込まれた数字です。隅の方に書かれてはいますが、黒い背景に白文字だったり、2つも書かれていたり、結構目立ちます。ルーベンスの<フォルトゥーナ(運命)>は、何と女神がその身をおく球体の上に、はっきりと「68」と入っています。

Photo_61  大阪市立美術館の学芸員の方の説明によると、作品を管理するための番号なのだそうです。もちろん、画家が書いたものではありません。おそらく、プラド美術館が設立されるまで、作品は宮廷や教会の持ち物でしたから、そこで数字が入れられたと思われます。貴重な作品の画面に番号を入れるなんて、今では考えられないことですが…。

スペインへ作品を返却する準備も始まりました。名残惜しいですが、会期の決まった展覧会の宿命です。展覧会は15日(日)まで。お見逃しなく!!

2006年10月 6日 (金)

芸術の秋でっせ!

Photo_60 本日、美術館でテレビのロケがありました。といっても、残念ながらプラド展の紹介ではなく、次の特別展「大阪人が築いた美の殿堂-館蔵・寄託の名品から-」 (11月3日~12月24日)のお知らせです。出演者の坂田利夫さん、桂小枝さん、大桃美代子さん、読売テレビの植村なおみアナが来場。ロケの合間にプラド展も鑑賞いただきました。
番組は「芸術の秋でっせ!大阪ザ・ピンチ・コード」 。10月21日(10:30~11:20)によみうりテレビで放映されます。
大阪市立美術館は昭和11年5月に開館しました。美術館の敷地は住友家の本邸があった所で、美術館の建設を目的に庭園(慶沢園)とともに大阪市に寄贈されたのだそうです。プラド展開催中は常設展はありませんが、そのコレクションは約8000点におよび、約7000点の寄託品とあわせ日本屈指の東洋美術の宝庫です。次回の展覧会は、大阪市立美術館の開館70周年を記念し、コレクションから国宝を含む約500点が展示されます。読売新聞も主催です。お楽しみに。

心配していた雨もやみ、午後は晴れ間も見えました。今日は中秋の名月も楽しめそうです。明日からはお天気も回復していよいよ3連休。プラド展も残り10日となりました。まだご覧になっていない方はぜひ、お越しください。

2006年10月 4日 (水)

未来の巨匠たち

Photo_57 小学生の団体の皆さんが来場しました。絵の前で熱心に模写する小学生たち。男の子たちの一番人気は、「トビアスと大天使ラファエル」 。

Photo_58 女の子は「大公女マリア・テレサ・デ・アウストリア」


Photo_59 ここまでは何となく分かるのですが、男女を問わず大人気だったのが、 「ボデゴン:風景のなかの西瓜と林檎」 。ポストカードランキングに引き続きの人気ぶり、大阪のDNAがそうさせるのでしょうか?
マネやピカソも通って模写したというプラドの名画。この子たちの中から第2のピカソが生まれるかもしれません。

大阪市立美術館の学芸員の守屋先生から一言。「好きな絵を見つけましょう。他の人と違っていても大丈夫。違っていて当たり前。好きな絵が見つかったら、どうして自分はその絵が好きなのか考えてみましょう。そうすることで、自分の個性が見えてきます。」

好きな絵は見つかったかな?また、美術館に来てくださいね。

2006年10月 3日 (火)

何ヨリモ プレミアム

Jpg インターネットを使った読売新聞のプレミアムサービス「yorimo(ヨリモ)」特別鑑賞会コンサートが行われました。会員限定の企画で、ゆっくり、じっくりとプラドの名画を鑑賞いただいた後、メインホールで、「M’s(エムズ)」による、フラメンコギターとクラシックバイオリンの演奏を聞いていただきました。「M’s」は、モデルとしても活躍中というマッキーとシオの美しい女性フラメンコデュオ。今回のコンサートのために選んでいただいた情熱の国スペインのフラメンコ音楽や葉加瀬太郎さんの「情熱大陸」などでは、体を揺らしてリズムを取る人も。美術と音楽の両方を存分に楽しんでいただけたことと思います。

ヨリモでは、オリジナルツアーの販売やネット限定の連載小説など多彩なサービスを行っています。私が気になったのは、「秋の夢応援キャンペーン」。実現したい夢とその理由を送ると、その中から2人を選んで、それぞれ100万円(!)の「夢実現の応援資金」を贈呈するのだそうです。あなたならどんな夢をかなえたいですか?

2006年10月 1日 (日)

カタログ購入はお早めに

10月に入り、展覧会場も混み合うようになってきました。今日はあいにくの雨でしたが、午前中から多くのお客様が来られました。こうした悪天候の中でも、たくさんの方にご来場頂けて大変嬉しく思います。

さて、展覧会場では、本展の出品作品すべてのカラー図版作品が作られた背景など詳しい説明が入ったカタログを販売しています1冊2300円(税込)で、総ページ数は311ページです。カラー図版や作品解説のほか、展覧会を企画したプラド美術館のルナ・18世紀絵画室長による同館の歴史についての説明や、日本側の監修者である大高保二郎・早稲田大学教授のベラスケスについて、そして木下亮・昭和女子大学教授のゴヤについての原稿、さらに年表、作家解説など盛りだくさんの内容です。

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プラド美術館そのものをテーマにした展覧会は日本で2回目の開催ですので、同館をまとまって紹介する展覧会カタログは多くはありません。スペイン絵画が好きな方だけでなく、美術ファンならお持ちになって損のないカタログになると思います。会場限定・在庫限りの販売ですので、会期末には売り切れてしまう可能性もあります。ご来場の際は、是非お買い求め下さい。貴重な1冊になるかもしれませんよ。

10月 1, 2006 at 03:50 午後 書籍・雑誌 | | トラックバック (0)

2006年9月30日 (土)

展覧会の醍醐味

9月も今日で終わり。7月15日に始まってから、今日で67日目になります。会期は80日間ですから、残りあと13日。いよいよ閉幕へのカウントダウンです。

Photo_549月19日に開催されたヨミティ特別鑑賞会で展覧会のご案内をいただいた神戸大学の宮下規久朗先生のお話です。「展覧会に来て、作品を見るときには、まず、サイズに注目しましょう。図録や画集、ポスター、チラシなどで作品の画像は分かっても、大きさは実際目にしないと分かりません。ムリーリョの<エル・エスコリアルの無原罪の御宿り>は高さが2メートルを超える作品ですし、ルーベンスの<ヒッポダメイアの略奪>は幅が3メートル近くあります。逆にこんなに小さな作品だったの?と驚くものもあります。次に本物の筆遣いをじっくりと観察。また印刷物では切り取られていますが、作品を際だたせる額縁も立派なものが多いので一見の価値があります 」。(写真は額縁も重厚なティツィアーノの<皇帝カール5世と猟犬>)

ナマの作品を間近で見られるのが展覧会の醍醐味。数百年前のスペインの宮廷で、ベラスケスが描いた絵画が今、目の前に・・・そう思うとゾクゾクしませんか?ぜひ、本物を見に来てください。